れもん

亜人のれもんのレビュー・感想・評価

亜人(2017年製作の映画)
4.0
私は、原作漫画は途中まで読んだことがあり、テレビアニメは全て見たことがあるという程度の『亜人』ファン。
この実写映画については主にキャスティングの面で微妙なイメージがあった。
けど、観てみると思っていたよりは良かった。笑

まあ、佐藤は若くなりすぎ、田中と奥山はイケメンになりすぎ、あたりはみんな感じたことなんじゃないかとは思うけど…

主人公の永井も高校生から26歳の研修医になっている。
それもあってか、この映画の永井はそんなにコミュ障じゃない。
だから、平沢が永井を気にかけるシーンが唐突に感じたりする。
そもそも、高校生相手なら父性のようなものが芽生えるのもわかるけど、26歳相手にそういう感情が芽生えるかなあ。
…って思いながら観ちゃってたから、テレビアニメでの平沢と永井の関係は泣けたけど、この映画だとそんなに…

ヒューマンドラマ的な要素は弱くなってたけど、アクション要素はさすが佐藤健と綾野剛だった。
思わず伝説の人斬りと仮面の刺客かと思うほどの動きだった。笑
伝説の人斬りみたいな動きができる研修医とは一体?という気もしたけど。

アクションといえば、川栄李奈ってあんなに動けるんだね。
スタント使ってたのかな?
もし使ってないとしたら、アクション女優になれる。
背が低いからスーツ姿がなんだか可愛いすぎた気もするけど、なかなか好演してたと思う。

演技の面でいえば、綾野剛はかなりテレビアニメの佐藤を意識して役作りをしたんだろうなって思った。
明らかに大塚芳忠の声色に寄せてたし。笑
だけど、原作やテレビアニメの佐藤とこの映画の佐藤は年齢をはじめとしてもはや別物だったから、声色だけ寄せなくても良かったんじゃないかな?と思ったりもした。
声だけ聞くと本当に大塚芳忠に似てて、綾野剛の努力は感じたけどね。
あのテレビアニメ観ちゃったらあの佐藤に寄せたくなる気持ちは鬼ほどわかるけど、なんかこの映画の中で綾野剛の演技だけ浮いちゃってるような感じはあったかな。
クランクインの前に、原作やテレビアニメに寄せないなら寄せない、寄せるなら寄せる、と方針ははっきりさせておいた方が良いのかもな。

そして、ニュース映像のイメージがチープすぎ。
大企業の社長のイメージもチープすぎ。
田舎のおばあちゃんのイメージもチープすぎ。
主要キャラクター以外の演技指導どうなってんだ?
HIKAKINはあれでいいけど。笑

個人的には、もっとグロシーンをちゃんと見せてほしかった。

【2019.09.07.鑑賞】
【2019.09.24.レビュー編集】
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