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ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男のshihoのレビュー・感想・評価

2.0
ホラー映画、死霊館シリーズで愛妻家の旦那様だったパトリック・ウィルソンが、こちらでは一転、妻の死を願う旦那様に☆

建築家の主人公は経済的に成功しているけど、4年前に結婚した奥さんとは上手くいっていない。
と言うのも、奥さんはそれなりに心を病んでいてヒステリック。ちょっと若い女の子と喋っただけで浮気を疑ってくる。夜の方もずっとご無沙汰…。
精神科医に診てもらえと言ってもなかなか病院に行かない様子の妻。ウンザリしてくる主人公。
喧嘩を繰り返し妻は薬を大量に飲んで胃洗浄&入院。付き添って退院して来て、「お願い私を見捨てないで…」と言った途端また浮気してるでしょ!と決めつけてくる。
そんな妻に嫌気がさしている時にバスの休憩所で女性が殺された事件の新聞記事を目にする。
旦那にはアリバイがあるけど、旦那がやったに違いない…。
離婚を切り出すも
「離婚するなら死んでやる。あなたのせいで死んだって思われるわ。あなたは一生罪を背負うのよ」とメンヘラ妻のトドメ。
もう嫌になった旦那は自分も同じように妻を殺そうかと考えていた時、本当に妻が死体で発見される。

* * *

妻「結婚する時に"病める時も"と誓ったはずよ!」
主人公「"健やかなる時"はいつだ!」
のやり取りにはちょっと笑いつつ、しみじみ思いふけってしまいました。
7〜8割方は主人公に同情するんですよ。消えてほしいと思うよなぁこれはとw
でもこの旦那も、役不足なんだろうなぁと。
妻は自分の母親も病気の様子でちょくちょくバスで会いに行ってる。自分の状態もよくない中で余計追い詰められているのでしょう。
旦那に相談出来ない、相談しても頼りにならないって感じなのでしょう。
「ちゃんと病院に行くわ約束する…」って抱き付いてきた時にちゃんと抱き締めてあげて、病院まで一緒に行くべきだった。
元気になってほしい、昔みたいにラブラブしたい、でも面倒は見たくないっていうのが見え透いてるんだよなぁ。

「私は努力してきた」の「努力」が上辺だけ過ぎるんだと思う。
(メンヘラ期間が長かったんなら仕方ない面もあるけど…。身内だからこそイラつくってのもあるしな。)

赤いベッドルームはなんか気が荒立ちそうなのでラブホならともかく自分の寝室には適さないでしょう笑
後一つ言わせて頂くと、彼女や奥さんと良好な関係を取り戻したくてエッチに持ち込もうとするのは間違いです。
「仲直りエッチ」とは仲直りした後にするものであって仲直りするためにするものではありませんw
同じ過ちを「ブルーバレンタイン」の旦那さんもしていましたが、そこは多分男性と女性のそこへ至るまでの心理的プロセスが違うのだと思う。気持ちが通じてないのにそっちに持ってこうとすると女性の心は氷点下まで冷めるのでご注意を。体よりも心の繋がりを大切にして下さい。
…映画のレビューで何を言ってるんだ私は笑。

そんな訳でタイトルの通り「殺したかった」けど殺してない主人公なんだけど、その前に前述した殺人事件の妻を亡くした旦那さんに接触してみたり、同じように妻の乗るバスを追っかけて休憩時間に殺そうとまでは考えて行動してたもんだから、妻が橋から落ちて死んで取り調べされたらアワアワしちゃって、咄嗟に嘘つきまくっちゃって自ら墓穴を掘り続ける有様。
慌ててバカが追い詰められてどんどんバカやっていく様はもう不憫で、この旦那さんすごい隠れダメンズだったw
もう〜
脇が甘過ぎるんだよ〜/(^o^)\!!!
成功している建築家なのに脳みそが全然理系じゃないぞ!
悪いことは考えるもんじゃないね☆

小説を書きながら追い詰められていく感は「シャイニング」みたいでちょっとだけ心ときめいたし、愛情があったからこそ憎しみも倍増する、表裏一体なんだなぁとも思ったけど、妻が死んでからの展開が蛇足過ぎて企画倒れ状態。
刑事さんも追い詰め過ぎだからねw
ラストも意味不。もう少し締めだけでもどうにかならんかったか。

前半は「フィルマの評価平均3未満は厳しいなぁ」と思ってたけど、見終わったら納得でした☆
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