SyoCINEMA

氷菓のSyoCINEMAのレビュー・感想・評価

氷菓(2017年製作の映画)
-
基本褒め専でいたい。
しかし、この作品においては不可能だ。

だから、今回は優しい文じゃない。
苦手な方は、スルーしてください。





さて。
この作品は、何だったのだろう……?

ちなみに、原作は未読。アニメは数話見た程度だ。元々のアニメも、ハマるまではいかなかった。

タイトルの「氷菓」はそのまま劇中で主人公が挑む謎になっており、その意味がわかる、というのが最大の盛り上がりだ。
そこに関しては「おっなるほど」となったけど、そこ止まりだった。

映画、映像作品において重要なのは、「必然性」だと思う。もちろんガチガチに固めたらつまらないけど、それでもある程度は必要だ。

この映画に感じた「必然性のなさ」は、大きくいうと2つ。

①キャスト
なんでなん?キャラに似てるん?それとも聞いちゃいけない大人の事情??全てが腑に落ちない。どの役者も絶望的にハマっていない。演技力も演技の方向性もバラバラだし、かろうじて岡山天音くんがリアリティに振ってるから見られるけど、そのほかのキャストのコテコテ感が強すぎて(しかも、セリフに感情がまるで乗っていない)、結果的にガタガタ状態になってる。んで、バランスを取るために天音くんがコテコテ路線に行ったり、リアルに戻ったりして、見てるこっちもセリフがまっったく頭に入ってこない。これは、演じてる子たちも結構苦労したと思う。座組みの時点で、何をどうしたいのかがわからない。
人気の子たちを人気の原作にはめる、ということ以上の目論見やプランが何も見えてこないのだ。

②セリフ
これはアニメもそうだったかと思うのだけど、意図的にセリフが文語体になっている。こんな話し方する奴いたら引くわ!友達になりたくないわ!と思うような感じだけど、アニメや小説だと作品の雰囲気を醸すフックになっている。
でも、フレッシュなキャストたちが話し始めた瞬間、その上滑り度に絶句する。これは役者の技量というよりも、テキストが不親切だ。キャストに合わせたものになっていない。だから、ものすごくやりづらそうな感じで、感情がまるで付いて行っていないままセリフに引っ張られる形での演技になり、誰も得しないことになっている。

映画化がどれだけ待望されていたかはわからないけど、少なくとも生身の人間がやるにあたり、知名度や年齢かかわらず超演技派を揃えて舞台のようなものにするか、あるいはフレッシュなキャストのままテキストを揃えてあげるか、どちらかにするべきだったと思う。

これはただ、原作を丁寧に扱いました!ということだけしかいえない代物で(それもなんともいえないかもだけど)、結果的に何がしたかったのかよくわからない出来になってしまった。

映画製作に必要なものを、改めて考える良い機会になった。