mimitakoyaki

gifted/ギフテッドのmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)
3.7
シネマイレージがたまってるのを思い出して失効する前に映画見に行こうと思って、ITかこちらから迷いつつ、やはりホラー耐性のないわたしは無難に良い話そうな本作にしておきました。

姉が亡くなってから姪のメアリーを引き取ったフランク。
メアリーは小学校に入学したものの、学校に馴染めず問題を起こしたりしますが、彼女は人並み外れた数学の天才で、疎遠だったエリートの祖母が現れてメアリーに英才教育をさせるために引き取りたいと、親権を巡ってフランクと裁判で争い…という話です。

ストーリーはわりとありがちな感じだし結末もまあそうなるでしょうというところに落ち着くのですが、実の父ではないフランクとメアリーの断つことのできない絆や愛情にはウルっときますし、幸せって何だろうかと考えさせられました。

天才数学者だった亡き姉の遺志を受け、メアリーには特別な英才教育などせずに普通に育てていきたいフランク。
一方で、祖母はメアリーには数学者になって自分や娘が解明できなかった数学の難題を解いてほしいという強い思いがあり、天才数学者として世界一を目指すべくお金をかけて最高の英才教育を与えたいという考えで、フランクと真っ向対立するんですね。

天才で誰も解き明かせない難問を解いたら幸せなのか。
しかし、この作品の中では天才として生きることを強いられたメアリーの母親の苦しみも描かれていて、何が幸せなのかを問いかけます。

メアリーのような天才ではないけれど、誰しもが子育てをしながら思う普遍的な事が描かれているんじゃないかと思いました。

わたしの両親は子どもの人生に介入せずに子どもの選択に任せて自分たちの思いを押し付ける事が全くない親でした。
そんな風に育ってきたものだから、わたしも子ども達には本人の意思とは違うことをさせたり諦めさせたりはせずに来たのですが、弟は娘に水泳をさせて強化選手?みたいになって大会にもいっぱい出てるんですね。
周りにそんな人もたくさんいるし、幼い頃からしっかり教育して良い学校に行かせたりとかあるんですね。

それで、自分の価値観とは違うんだけど、それでもやっぱりどこか迷いもあって、そうやって親が与えてやって子どもが才能を伸ばしたり、良い学校に行く事でこの厳しい世の中でちょっとでも良い条件で生きていけるのかな…とか思ったりするわけです。

でも、この作品見ながら、それでもやっぱり自分の人生は自分が選んで決めるもんだなと、それがうまく行くか分からないけど、自分に合ったものを生き方を時間がかかっても自分で見つけていけばいいのかなと思いました。

いわゆる勝ち組だと幸せなのか?
平凡だと不幸か?
そうではないし、きっと親としてやってあげられることは、子どもを愛し、信頼し、いっぱい失敗するのを見守って、自分で困難を乗り越えたり幸せを見つけるしなやかさを持てる土台を作ってあげること、自分や他者を肯定できる安心感や信頼感を育ててやることなのかなと思ったのでした。

まあ、そんな立派なことできてるかわからんですけどねー笑

クリス・エヴァンスはアメコミを見ないので名前しか知らずに今作が初めてでしたが、オクタヴィア・スペンサーは「ドリーム」に続きまたまた数学の天才の話でしたね 笑
家族のように親身になってくれる良き隣人で、彼女がメアリーと熱唱するとこサイコーでした。
で、メアリー役のマッケンナ・グレイスちゃんが小賢しくてこましゃくれてるけどめちゃくちやキュートに熱演してて、またすごい子役が出てきたもんだなと思いました。
これからいろんな映画に出そうな気がします。

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おっ、2017年の劇場鑑賞100本目だった!
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