台詞のひとつひとつからノートの隅々に至るまで、大人も子どもも関係ない人生の苦悩も喜びも愛も葛藤も、みんな“当たり前に”経験する全てを重くなりすぎず丁寧に描いている映画だった。
何気ない台詞に込められた強い皮肉と優しい思いやりのバランスが素晴らしい。
特に、赤ん坊の頃のメアリーの成長を指してフランクが使う「個性を爆発させる」という表現が印象的だった。
「特別な才能」も「普通のこと」も「個性」のひとつであり、生き方を縛るものじゃない。
観ている間、「ドリーム」の別の側面のように感じる傍ら、「ゲット・アウト」に通じる部分も感じて尚のこと面白かった。
それにしても、「ドリーム」「ゴッホ」「KUBO」「Gifted」と人生を丁寧に描いた映画を立て続けに得ることが出来て幸せです。