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gifted/ギフテッドのneroのレビュー・感想・評価

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)
3.5
クレバーな叔父とジニアスな姪のハートウォームムービー。天才数学者だった姉の自殺により残された娘メアリー。彼女をマイアミのハーバーでボート修理をしながら育てる弟フランク。7歳にしてすでに類まれな数学の才を見せるメアリーに、周囲はそして祖母は、英才教育の必要をフランクに迫り、ついには裁判に至る。

フランクの意思こそがこの映画を普通の天才物語にはしていないキーだ。保護者として疑似家族として生きようというのではなく、あくまでも一人の人間としてメアリーの人生に真摯に関わろうとしている彼の思いが伝わってくる。
彼の前職が哲学を専門とする大学教授であったこと。祖母もまた天才的な数学研究者であったこと。そして姉が遺した思い。それらにより、フランクが才能というものをどう捉えていたか、才能を持つ人間はどう生きるべきなのか、深い思惟があったことが解る。才は才を知り、そしてなお・・・という物語だ。
夕日に浮かぶ二人のシルエットに、フランクが叔父であったというメアリーの幸運を祝福したくなる。

子役の前歯が抜けてるのがいかにも7歳のリアリティ。まさか抜いたんじゃないよね。
正直ハガレンの後に観たんで、子役のレベルの差にがっくりよ。

猫のフレッドが絶妙。三匹とメアリーのショットが観たかったな。
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