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gifted/ギフテッドのkouのレビュー・感想・評価

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)
3.5
《天才的な才能を持つ女の子》
「(500)日のサマー」等のマーク・ウェブ監督作品。シンプルにとても愛のあふれる作品だと思うし、笑える部分もありながら、最後には泣ける作品だった。家族やカップルで、友人とでも誰とでも満足できる射程の広い映画なのではないか。観終わって温かい気持ちになる、安心できる映画だと思う。

7歳のメアリー(マッケンナ・グレイス)は叔父のフランク(クリス・エヴァンス)と一緒に暮らしている。メアリーは天才数学者の娘であり、彼女も同様に天才的な数学の才能があった。彼女へ特別な学校へ進むことを勧める学校とフランクの母親。しかしフランクは彼女を普通の子供として育てようとしたかった。

天才だからといってその才能を発揮させるために高度な教育をさせるわけではなく、友人と遊んだり、スポーツをする時間を奪いたくはない、と願うフランクと、唯一の才能を無駄にさせずその才能を伸ばそうとするフランクの母親イヴリン。この映画では決してどちらが良いという事ははっきり描いていない。どちらも子供のことを考え、そして出した強い思いなのだ。今作では、そんな難しい問いに、優しい答えを出す。

フランクは自分がいることでメアリーにとって良くないのだという思いを持つ。しかし、クライマックス、そうじゃなかったと気づく。そうじゃなかったと彼を確信させる事実、その事実に涙なくして見ることが出来ない。

とてもしっかりと、それでいてエモーショナルに仕上がっている優しい作品だと思う。マッケンナ・グレイスちゃんはこれから沢山の映画に出てくることになるのだろうなと思わせるほど可愛らしかった。あのしかめっ面最高だった。
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