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gifted/ギフテッドのdojiのレビュー・感想・評価

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)
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天才、子ども、というのは、ともすればほとんどの観客に関係のない主題として、映画的な設定のおもしろさでしか消費できない作品になってしまうであろうテーマだけれど、本作は才能に呪われた家族が、子どもを育てること、そして才能を育てることの答えをさがして葛藤を繰り返す、血筋の話になっている。それがとてもこの作品の大きな感動につながっている。

ラストまでクリス・エヴァンズ演じる主人公は、苦しんだ表情の裏にある本音をみせようとしない。だから、最後の抱擁と涙はこれほどにまでないほど感動的だ。こんなクリス・エヴァンズをもっとみたい、と評されているのも頷ける。

そしてなにより病室のシーン。タイトルであるギフテッドは、才能がある、という意味ではあるけれど、ギフテッドでない命なんてあるのだろうか?と、作り手からのメッセージのように思えた。
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