kyoko

バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍のkyokoのレビュー・感想・評価

3.9
カリコレ6本目。

うっかり「バタリアン」と間違えそうな、このロシア婦人決死隊の存在を全く知らなかった。

第一次世界大戦、ロシアの臨時政府は、ドイツとの戦いに疲弊し戦闘意欲をなくしてしまったロシア軍の士気を高めるためにバタリオンを作る。
こんなに志願者いるんだ!とびっくりした。映画では全く触れられていないが、やはり報酬が良かったんだろうか。
入隊した女性たちの丸刈りシーンは、女優の覚悟を通して当時の女性たちの覚悟が伝わってくるようだった。

女性隊長は厳しいゆえに反発する隊員もいるが、初めて敵を殺してしまい動揺して泣きじゃくる隊員を必死になぐさめる様子は深い愛情を感じる。隊員が「はい、お母さ…」と言いかけるシーンは、先生にうっかりお母さんと呼びかけてしまった小学生みたいで微笑ましい。
ドイツ軍に挟まれ死を覚悟した隊長が隊員に謝り、みなで祈りの言葉をつぶやく場面は切なくて泣けた。戦闘シーンもかなりエグい。

全く威厳のない大佐、みなの前で女房をボコるやつ、いつも酔っぱらってる兵士たち、男どもは一部除いてほとんどクズだけど、それで終わらないラストも良かった。
kyoko

kyoko