てるる

バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍のてるるのレビュー・感想・評価

3.7
カリコレ2017作品。
第一次世界大戦中、ロシア軍の士気が下がりに下がりまくった結果、誰も戦わなくなった時に組織されたのが女性を中心に組織された婦人決死隊。通称バタリオン。

隊長が「バーターリーオーーン!!」と叫ぶ度にバタリアンが頭にチラついて仕方なかったけど、あの脳みそ大好きゾンビとは全く関係ありません!

将軍の娘、家庭教師、お嬢様と使用人、兵隊の夫を待つのが嫌で追いかけてきた妻、怪力女、嗅覚鋭い女子など様々な経歴の女性達が、国を守りたいと志願してくる。

特に家庭教師ベラ役の人はめちゃくちゃロシア美人!
将軍の娘役の人はちょっとロザムンド・パイク似。

採用されたら軍隊なので、そんな美女達が皆丸刈りにされるんだけど、そのシーンで涙する彼女達を見てこっちも涙出そうになった。

でも最初はちょっとした斜面すら駆け下りることが出来なかったのに、だんだんと兵士として成長していく姿は観てて楽しい。

厳しい訓練やピンチ、テストを乗り越えてようやく戦地に向かうんだけど、戦地にいる男どもはクソ野郎やヘタレ野郎ばかり。
ていうか軍隊なのに上官に兵器で楯突いたり銃を向けたり、戦闘拒否したりと当時のロシア軍の崩壊ぶりが凄い。

それに対して女性達の士気は高い。
訓練したとはいえ素人に毛が生えた程度の練度だったり、若い女性ならではの甘さだったりで、ドイツ軍にいいようにやられながらも孤軍奮闘する姿が泣ける。

ロシアの歴史に詳しくないので、どこまでが史実なのかは分からないけど隊長のマリア・ボチカリョーワは実在の人物らしい。

とにかくジャケがカッコ良すぎるので期待し過ぎてしまったのは否めない。
戦闘シーンは後半に少しあるだけなので物足りなさも感じてしまったけど、凄く興味深く観れた。
沖縄でもひめゆり学徒隊がお国のために!と若い女性達が命を散らしていったけど、この映画でもここぞという時の女性の強さを感じられた。
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