チィ

覆面系ノイズのチィのレビュー・感想・評価

覆面系ノイズ(2017年製作の映画)
4.5
ひ、び、いたーーーーーーー!!!!
うそー!!響いたー!!!うっそー!!恋愛映画よりSFとサスペンスが好きな私が響いたー!!なぜ?なぜ?あれ、おかしいな??

冒頭の小洒落た渋谷のスクランブル交差点のプロモとは裏腹にひたすら鎌倉鎌倉鎌倉!渋谷なんてあなた達いつ行くの?極楽寺でしょ?藤沢でしょ?由比ヶ浜の子でしょ?なのに、カットのつなぎブレブレでニノの髪型3カット連続変貌しておやおや?だったのに、なのになんでこんなに観終わってギラギラしてるんだろう?ルンルンなんだろう?邦楽ロックとか全く聞かないから精一杯の反抗でガリレオガリレイ聴きながら帰宅してるんだろう?どうしてこんなに映画館で観て良かったって思えるんだろう?

と思った結果はキャストの力強さとキャラクターの力強さの結果なのだと気がつきました。中条あやみじゃなかったら、志尊淳じゃなかったら、小関裕太じゃなかったらもうあ〜〜ダメこれもうダメ〜〜って粗探しをはじめていた気がするけど、こんなに目を惹くオーラを目の当たりにできたことが嬉しかった。演技はうまくないの!でもなんで、なんでこんな忘れられないんだろう?

アップの画が兎に角多い映画で、そのアップが全て芸術で、結果中条あやみという存在が"居るだけで芸術"なんだと思う。
彼女はなぜ歌の仕事をしたがらなかったんだろう?て思うほど忘れられない声で、歌唱シーンで尺稼いでるけどその時が永遠に続いて欲しいと思うくらい素晴らしかった。そしてヒロインがもう文句言えないわってくらい美しかったら一気に多次元の話に見えてきて、逆に感情移入しやすいのでは?あんなに可愛い子役の彼女も見たことないし、子役であんなにスタイル良かったらそらモモも惚れるわ!私はモモが好きだけど!ユズも好きだったけど!たまたま音楽に興味がなくて読まなかったけど原作者の福山リョウコ先生の悩殺ジャンキーも中条あやみと志尊淳にやって欲しい…。道を通らなかっただけで、ただ先生のファンだったのかもしれない。

前に遡るけど、私がライブには行ったことないし何人組かもよく知らないし解散したのに未だに聴き込むガリレオガリレイのように、ニノの声は忘れられなくてイノハリの存在は必ず誰かの胸に響く。間違いなく私も今回を機にいれたイノハリのCDを5年後も街中で聴きながら好きだな〜って歩いているだろうし、歌の魅力って聴きたいときに寄り添えることだよね!観ると聴くの違いは自分で再現できるかなんじゃないかなと普段音楽を聞かない私なりに考えてみた。

覆面系ノイズは、映画だけど寄り添える、そんな素敵な作品で。この世は眩しい世界で、苦い世界で、普遍的な世界であることを痛感させられる。勇気を出してスクリーンで観て良かった1本。
チィ

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