Tyga

キシュ島の物語のTygaのレビュー・感想・評価

キシュ島の物語(1999年製作の映画)
3.6
イランの3人の監督によるキシュ島観光促進映画。

個人的には3作目の「ドア」がかなりよかった。

それぞれが独立しているお話だったので、ひとつずつ感想を。

1作目の「ギリシャ船」
この監督の映画は他に日本に来ていないので、本当に初見だったけれど、カラフルな段ボールの色彩感覚と不穏な展開で目が離せなくなった。

2作目の「指輪」
ジャリリ監督らしい、主人公がただひたすらに日常生活を送るというパートが、1作目からの落差でやや眠たくなった。
ただ、自力でアスファルトを削って下に電線を埋めて電気をひくというシーンは、ここまで生活力豊かな映画の主人公はかつていたのだろうか……と感動した。

3作目の「ドア」
似たような設定をポランスキーの初期短編で見たことがあったけれど(あっちはタンスだったはず)、こちらの方が好き。
政治的メッセージを上手く隠しつつ、キシュ島の綺麗な景色を3作品の中で1番楽しめる作品。
というより、他はキシュ島に観光客増やす気がなさそう笑
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