イチロヲ

若奥様のナマ下着のイチロヲのレビュー・感想・評価

若奥様のナマ下着(1987年製作の映画)
4.0
警察の取り調べを受けることになった美人局の女(小沢めぐみ)が、殺人事件の顛末を独白していく。人生を破綻させられた女の心情吐露を描いている、日活ロマンポルノ。大地翔のコミックを原作に取っている。雄プロダクション製作。

本作の原作コミックは、1989年に発生した宮崎勤連続幼女殺人事件(1989年)の犯人宅で発見されたことにより、意図せずに知名度が上昇したという逸話あり(実際はマスコミの印象操作によるものだが)。

物語内容は、男から離れられなくなった2名の女性が、彼に貢ぐために暴走を始めてしまうというもの。主演女優・小沢めぐみの拙い演技がポジティブ方向に働いており、「本当か?嘘か?」のミステリーに棹さす効果がもたらされている。

また、画面上に字幕を表示させる手法が効果的に使用されており、取り調べをする刑事と、本作の鑑賞者が合わせ鏡になるところが面白い。肝心の刑事役の演技がぎこちないけれども、個人的には秀作の部類に入れたい。
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