ゆき

プレッピー・コネクションのゆきのレビュー・感想・評価

プレッピー・コネクション(2015年製作の映画)
3.6
立ち位置の把握

母親の期待に応えるため入学した名門高校。生活水準の違う生徒たちに紛れ、一目惚れした同級生の気を引くためにトビーが選んだ手段は「コカインの売買」だった。

トビーの表情がぐっと変わる瞬間がある。
それは、上の立場に感じていたリッチな同級生たちが「客」に感じた瞬間。
売買するネットワークを幸運にも繋げられてしまった彼は、何より不幸だ。
知らなければ染まらない。できなければ命綱を切られることもなかった。
実話に基づいた物語。これは青春の1ページにするには、あまりに色濃すぎる物語だった。
狂気的に環境に踊らされるのではなく、自らじわじわと染め上げられていくからこそ怖い。
スリリングさを煽る音楽が秀逸な一作。
ゆき

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