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ファンタズムV ザ・ファイナルのblacknessfallのレビュー・感想・評価

4.4
いやぁ、ファンタズム完結するのか!なんかこの時代に新作が観れるなんてそれだけでファンとしては嬉しいよ。Tシャツ持ってるようなおかしなファンが日本にも100人(おれもその1人)はいるカルト・シリーズっすよ。
クレジット見ると自身でライフワークだと語ってたドン・コスカレリがプロデューサーに回ってるし、シリーズの顔であるトールマン役のアンガス・スクリムは撮影後に亡くなってるし、不安な思いを抱きつつ観賞。

率直に言って不安は杞憂だった、監督違ってもファンタズム以外何者でもないファンタズム映画としての傑作、集大成と言えるよ!
シリーズの主だったキャストが出てくるし、シルバースフィア(当たると突起が飛び出しそこから血とか脳髄を瀉血みたいに吸出する銀色の球体)は飛び回るし、ドワーフの群れもシリーズ中最高の不気味さだし。で、シリーズの顔トールマンも亡くなる寸前だから往年の覇気、眼力は衰えてるけどトールマンとしての格はちゃんと誇示してたよ。トレード・マークのディープなデス・ボイスで叫ぶボゥゥオオォォーーーイなんかまったく衰えなかったよ!(昔の使い回したのかもだけど笑)
ファンタズム・シリーズは二作目以降全部そうなんだけど、回を重ねても何一つ謎が明らかにならない。何が真実で?何が幻覚か?トールマンの目的は何か?何故、トールマンはアメリカの田舎の兄弟+その友達のハゲ親父に延々嫌がらせをするのか?マジで何一つ解き明かされないまま最後はトールマンに煙に巻かれて終りってパターンなんだよ。そしてファイナルの今作はどーなんだ!?って言うとやっぱり何一つ解明されずに終わるんだよ!かっけー!これこそファンタズムだよ!
なので、これだけ観ると何だよこの映画ってなっちゃうと思うからシリーズ未見の方にはオススメしずらい笑
エンドロールにアンガス・スクリムとの多くの思い出に捧げるて出た時はグッときたな涙

あとファンタズムは一作目は1979年なんだけど、主要キャラの兄弟+友達のハゲ、トールマンはずっと同じ俳優なんだよね。ホラーのシリーズで不動のメンツでここまで続いたの他にないんじゃないかな?
で、製作ペースが遅いから観るたびにみんな老けてんだよね。兄弟なんで一作目ではイケメン兄弟だったけど兄はデップリしてくるし、弟はイケメンな感じだけどなんか干からびてくるし、、 トールマンなんて一作目の時点で軽くおじいさんだったから新作のたびに健在で何よりって思ってた笑 でも、そんな中一作目からハゲだった兄弟の友達のレジーはあんま老けてないんだよね、若ハゲだったからむしろ違和感ないしずっとフレッシュなんだよな。だからレジーを中心の話にしたのは正解だったね笑
とにかく多幸感に包まれて楽しく観れてよかったよ。
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