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アウトレイジ 最終章のKHのネタバレレビュー・内容・結末

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

口の中で花火上げてやるよ(有言実行)

北野武監督作品のアウトレイジ、アウトレイジ ビヨンドに続くシリーズ最新作にして最終作である今作"アウトレイジ 最終章"で大友は前作ラストで丸暴である片岡を殺してしまったため、目をかけてもらっている"国際的フィクサー 張"の世話になり韓国に渡り身を潜めていた。
そんなおり、ビジネスで韓国に来ていたいまや山王会を取り込み巨大暴力団となった花菱界の"花田"に張会長の手下が殺される事件が起きる。

まぁ最初のシーンはもうたけしが何言ってるか、活舌の問題でわからなかったのに、一度抗争シーンになるとあら不思議”バカヤロー”とはっきり聞こえます。バカヤローの後に続く言葉もすらすら入ってくる。バカヤローを枕詞にすれば全部解決。

というふざけはここまでにして、アウトレイジの集大成として素晴らしい作品だったと思いますし最後のケジメもきちんとつけていました。
が今回のオチ的に今までのたけし映画に慣れてきた身からすると少し弱かったかなという印象がありましたが、直接的な暴力よりも最後は怖いくらい静かな青のような終わりを目指したかったのかなと勝手に解釈しました。
あとは、その男凶暴につきから見始めた身としては、白竜とたけしが仲間っていうのも少しグッとくるポイントでした。
その他役者の方々の演技も、素晴らしくいつも探偵ナイトスクープで笑顔、そしてすぐ泣き感動を与えてくれる西田局長が、、あんなにもこずるいタヌキ極道を完璧に演じ、塩見さんやピエール瀧さんもいい塩梅のヤクザ加減が絶妙にうまかったです。光石さんも内に秘める狂気が漏れるような演技に見ていてひやひやしました。
最終章というだけあって、ラストからもわかる通りこれ以降続編は作られないと思うし(もし作ったとしても過去の話になって盛り下がるだろうし)、バカヤローの応酬が聞けなくなるのは寂しい。たけしももう70を超え今まで通りにはいかなくなってきていることも重々承知だが、まだ僕らにその才能の一端を見続けさせてほしいとラストシーンの情景も相まって少し寂しくなったのも事実です。

しかし、原田泰造は出す意味あったのか?これだけが唯一の疑問点。
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