ケイスケ

アウトレイジ 最終章のケイスケのレビュー・感想・評価

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)
3.7
「メーワクもハローワークもあるかァい!」

おい!これ西田敏行のアドリブか!?劇場内が一番笑いに包まれた迷台詞。

これで終わりか…寂しいなあ。北野武監督が「実はこの人が生きてました」的な展開は絶対にやらないと言ってたので今作で本当に終わりなのだろう。

冒頭の海が『ソナチネ』っぽい!映画で青く広がった海が出てくると、何故か少し泣けてくるのは自分だけでしょうか。

韓国フィクサー張会長を演じた金田時男さんが凄い!…って誰だこの人?と思ってたら演技はほぼ素人。前作にも少し出てましたね。白竜より怖いよ。本職でしょこの人(失礼)

張会長の前で、中田と花田が「500万で充分やろこんな奴ら…」と日本語が通じないと思い込んで文句を言う場面は最高。まさか今の時代にこんなユーモアを入れてくるなんて。3000万持たされて「増えてもうたがな…」って戸惑う中田が可愛い(笑)

新キャラで誰もが印象に残るであろうピエール瀧さん。こんなん笑うわ!最初は怖かったのにコメディリリーフになるとは…。あの死に方は嫌だなあ。塩見三省さんはご病気から復帰のためビヨンドとは演技が違いますが、それでもさすがの迫力。ビヨンド〜最終章の間にこの人も花菱内で色々あったのか…と想像するのも面白い。

ただ今回は、場を引っ掻き回すトリックスター役不在なのが少し残念。前作の小日向文世さんはその点で素晴らしかったので続投して欲しかったのですが、さすがに山王会、花菱会、韓国フィクサーをまとめて掻き乱すのは難しいか(笑)

はっきり言ってモヤモヤが残る本作。あえてなのでしょうが…なんだこの残尿感は。まず花菱会には落とし前をつけて終わってほしかったし、韓国グループの動向も気になるところではありますが…。

まあ面白かったからいいか!このあとのストーリーは寝る前の『妄想アウトレイジ』で楽しむことにいたします。