最終章ということで、これまでのシリーズ以上の各々の暴れっぷりを期待していたのですが、ヴァイオレンス描写も罵声のやり取りも過去作と比較すると些か控えめ。
むしろ『ソナチネ』の頃の北野映画を彷彿とさせる乾いた作風と、全体的な雰囲気として『老い』を感じさせる、そこはかとなく哀しみが漂う作品となっておりました。
『悪い奴らが如何にして殺されていくのか』、その見せ方をじっくりと描いてくれるのがこのシリーズのキモだったはずだったと思うのですが、ユニークな殺され方(?)をされたのが大杉漣とピエール瀧くらいで、正直後は普通。それでも人が死にまくってはいますが…。あと日本なのにM4カービンぶっ放しちゃうし。
最終章なのに、中途半端な出番のまま終わってしまうキャラクターが多いのもなあ…。
しかし『河野直樹くんを励ます会』には笑わせてもらいました(笑)。確かに趣旨として間違ってはいないけど!
そして、故・大杉漣さんの名演。最後まで素晴らしかったです。改めて、ご冥福をお祈りします。