今回のMVY（Most Valuable Yakuza）は西田敏行に決まり！ 何かとストーリーを動かしているのは彼演じる西野だし、前作までと比べて寡黙ぎみなビートたけし（かつ声量も小さめ……）に代わってバカヤローコノヤローな恫喝劇をみせてくれたからである。河野君を励ます会でライフルを向けられ一瞬だけ涙目になったときに、『探偵ナイトスクープ』の西田局長がひょっこり顔を出したけども、そこは番組ファンへのサービスってことで。
いやぁ、しかし相変わらずキャストが豪華すぎて感動するわ。そんな大物たちを使って大河ドラマを演るのではなく、ヤクザモノでっていうのがいいよね。『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』などでキレッキレの悪人を演じてきたピエール瀧もこのメンツの前では、借りてきた子猫ちゃんにすぎない。いかに周りがイカついかの裏付けよ。
もちろん豪華キャストなんだけど、にしても、１と２で役者陣が死にまくったせいか今回は多少の見劣り感も否めなかったので、ぜひヤクザゾンビ映画『アウトレイジ・オブ・ザ・デッド』で〝全員復活〟させて一本撮ってほしい。
大学生のときに友達とアウトレイジビヨンドを見たあと、西野の「花菱ナメとんのかワレェィ」を真似しながら帰った思い出も蘇るのであった。そんな我が青春も引っくるめて、完結。
