「これは黒人問題ではない。投票権の問題でもない」。それらの問題が解決しても、すべての人々の心が変わらない限り、終わりではない。
あまりにも突き刺さった。何かの表象的問題があり、それが解決すれば終わりだと思うことの深い間違い。たぶん何事も解決などしていないのだ。人種問題だけでなく。
それが秀逸な映像演出、あの愛すべき音楽たち、愛すべき、誤りある映画たち、そしてボールドウィンの瞳と唇を通して語られる。
正直な感想として、感情が昂ぶるおもしろさがあった。そして、その境地で強く悟られた。とても大事なことを魅力で引き込むこと、内容だけでなくメディアとしてその力強さが、(これからも語り続けるという意味で)歴史に残る映画として大きく刻み込んだと思う。見つめ合って解り合う。頼むからみんな見てくれ。
