Shun

散歩する侵略者のShunのレビュー・感想・評価

散歩する侵略者(2017年製作の映画)
4.3
好きです!
全然ハマらない人も多くいるぽいので、好き嫌い別れる作品なのかもです


ある日、鳴海は夫の真治から「自分が宇宙人である。」と告白される
また、地球を侵略をすると言い張る2人の人間も出現
果たして地球は宇宙人に侵略されてしまうのか



・宇宙人の侵略
この映画は、宇宙人の侵略をテーマにしたSF映画になっています
洋画などで宇宙人の侵略のイメージがあるのは「マーズアタック」とか「プレデター」とかですかね
結構派手目なものが多いかと思います
侵略というと地球人にはないハイテクな武器や能力をつかってのものがイメージされます
しかし、この映画の宇宙人は少し違います

この映画の宇宙人は、地球人の「概念」を奪って地球のことを知り、侵略していきます

この、概念を奪う奪われるという点が、腑に落ちるか腑に落ちないかでハマるかハマらないかが決まっちゃっている気がします

個人的には、概念を奪われるのってめっちゃ怖いことだなと思ったし、なかなか面白い設定だなと思いました

意識してなくても、自分の頭の中にいろんな概念が存在していて、それが無くなるということはなかなか怖いことだと思いました

地球を侵略する、地球の概念を知らない宇宙人たちを通して、地球人の我々が改めて概念を確認するのも面白かったです
最後、ある人が言った「いろいろな問題を1から考えることになった」も印象的です

また、面白いなと思ったポイントはもうひとつあって、
とにかく、宇宙人たちがどんどん侵略を進めていくのを見るのがハラハラするんです
静かに、自分たちの気づかない間に、地球がどんどん侵略されていってる、、
だんだんと取り返しのつかないやばい状況になってく感じが、ゾンビ映画にも似てるけど違うし、新鮮で面白かったです


・初!黒沢清監督
実は黒沢清監督の作品は初見なんですが、面白いなと思いました

光と影の使い方が印象的で、宇宙人の登場シーンを暗く逆光にすることで、異質な存在として見せたり、単純に怖く見せたり、効果的だなと思いました
あとは、シンプルに最初のオープニングシークエンスの血まみれ女子高生が道路を歩いてるシーンも画力つよくて引き込まれました

ホラーテイストもコメディテイストもしっかりとしているし、SFとしてもしっかり楽しめると思います
いろんなベクトルで楽しめる作品は、個人的には大好きです

邦画にもこういう作品があるんだ!って新発見できました



好き嫌いが別れるみたいですが、僕は結構好きな作品でした!
ぜひ、「面白い」って概念を取られないように見てください!
Shun

Shun