SQUR

散歩する侵略者のSQURのネタバレレビュー・内容・結末

散歩する侵略者(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

まず、アバンタイトルが最高!文句なし、1億点!!
最初の5分を観るためだけでも1800円払う価値ありますよ、これはもう。

説明台詞多過ぎ、と思ったけど、間口を広げるための精一杯の歩み寄りだったのかもしれない。

僕が今まで見てきた黒沢清作品には、"違和感"を覚えさせる描写が多用されていたように思うのだけど、
今作はそれがなく(見落としてるだけかも)少し物足りなかったです。
例えば、ドライブの描写をとっても今作は窓越しの背景が割と動いていて違和感が軽減されていたように思うし、意味不明な効果音も控え目でした。
今作はクリーピーのように『一見日常を生きていた主人公が異界に触れ、自らの異常性を発現させていく』という展開の真逆を行っているため(『異界の住人が地球の日常に触れ変化していく』)、あえて違和感の描写を減らしていたように思います。

さらに驚いたのは『恋愛映画』だった、ということ!(恋愛というよりは"愛"だけど!)
僕が見てないだけで黒沢清作品には他にも恋愛映画があるのかもしれないけど、新鮮だった。
え、え、そっち行くの?みたいな。
この世の果てで愛を語らうあの夕陽のシーンが最高だったのは言うまでもなく、あのフリーライター(名前忘れた)と宇宙人の間の破滅的愛も最高でしたね、
あのシーンで結局乗り移ったのかどうかは、もしかすると意見の分かれるところかもしれませんが、僕は乗り移ってない説を推したいです。
彼の死を通して追悼として飛行機を撃ち落とそうとするフリーライター、その最後に指で示すシーン、たまりませんでした
いいですねー

あと、『美しい星』もそうでしたが、宇宙人などのいわゆるオカルト的テーマの映画がもっと増えればいいのになーと思いました
SQUR

SQUR