昨年の【クリーピー偽りの隣人】が、
僕は黒沢清監督初めましてだったのですが、
もはやギャグの様な香川照之の快演や
西島秀俊の大根ぷり(ファンの方すいません)は置いといたとしても、
映画自体の演出や構成、雰囲気は大好物だったので、
本屋さんに著者 前川知大・監督 黒沢清とあったので、
有無無く手に取り読み込んでから本日ようやく一人観賞。
やはり好きです!この雰囲気の作品。
技術的な事はわかりませんが、
【クリーピー】同様、
原作のテンション・不安・不穏感そのままに映し出されています。
カメラワーク 右から左・左から右にとかの目障りさ、
走っている場面での手持ちカメラであろう演出は観ている側に不快な緊迫感を与えます。
今作ベストキャスティングの松田龍平の無表情演技も
【クリーピー】と通ずる
『常人では無い思考』が一目瞭然。
黒沢清監督の演出の妙だと思います。
原作と比べ、飛躍したシーンや、カットされているシーンはもちろんありましたが、
これまた、もはや大女優になりつつある長澤まさみの自然体から魅せるオーラ・表情一発で征する画面支配力はお見事❗の一言。
脇も長谷川博乙(ゴジラの次は宇宙人追っかけるのね)や、
アクションキレッキレの恒松裕里や
東出神父の『愛』の下りは笑いました♪
原作のイメージを崩さないキャスティングも抜群でした。
原作を読み出した時にちょっと思ったまさかのSF?宇宙人侵略もの!?
これは、、「下手したらチープになる」
その不安は無用でした。
本当に昨年からの邦画は面白い❗
「邦画なんて観るに足らない」
そんな『概念』は、頬をつたう涙とともに流れ落ちました。(笑)