うにたべたい

スレイブメンのうにたべたいのレビュー・感想・評価

スレイブメン(2016年製作の映画)
3.4
奴隷体質で学生時代にイジメにあい、現在ビル清掃をしながら細々と自主映画の撮影をしている青年「しまだやすゆき」。
ある日、偶然出会った少女、「小暮彩乃」に一目惚れをするが、運命は再び交差することは無かった。
そんな折、現実を改変する力を持つスレイブヘッドを被ってしまったことにより、やすゆきは彩乃のため、運命を変えるため、"スレイブメン"となって戦う。
スレイブメンは相手をポインターでスキャンすることで、今の世界線につき1人の存在を消去し、そしていなくなったことで現実を変更することができる力を持ちます。
存在を消去しますが、この世から消えてなくなる訳ではなく、ポジションを変えて登場します。
例えば、元いじめっ子のカメラマンがスレイブマンに消去されたことによりビルの清掃員として登場します。

良くある変身ヒーローが世界や地球の平和のために戦う中、スレイブメンはたった一人の少女を救うため、ひいては自分のためにのみ戦います。大変身勝手なヒーローです。
彩乃とくっつきそうな存在は消去し、彩乃のためなら姉さえも見殺しにする、見た目はMARVELのダークヒーローのようですが、その思考は短絡的で独善的、まさに力を持ってしまったただの人という感じでした。
アクションシーンもあまりないため、パッケージからヒーローものを期待していた私的には思っていたものとは違うものが出てきた感じがしました。

主演は中村優一さん、脇役に仮面ライダーバース役だった岩永洋昭さん、ゾルダ役の小田井涼平さんなど、仮面ライダー俳優が多数出演しています。
特に岩永洋昭さんは伊達さん役からそれほどイメージが変わらない感じでハマり役でした。
作風的には仮面ライダーとは違うものですが、ライダー好きには嬉しい配役だと思います。

ストーリー的に不自然な感じで刀や銃を振り回すキャラが多く、とにかく血飛沫が上がりやすいです。
とりあえず血を飛ばしとけみたいな感じがしました。
そのため要所要所がシュールで、ギャグでやってるのか本気なのかが分からないシーンが多々あります。
また、後半でまさかのどんでん返しがあります。
評価は賛否が割れると思います。

私的には微妙でした。
途中で飽きるとかそういうことはなく、悪くは無かったですが、やはり期待と外れていたかなと思います。
ラストの強引にハッピーエンドにしてしまう感じは嫌いではないです。