カテリーナ

ミッドナイト・エクスプレスのカテリーナのレビュー・感想・評価

3.7
町山智浩 映画塾より

お馴染み町山さんの解説を聞かなければ
決して見る事のなかった作品シリーズ
では、どこに惹かれたのか
実話に基づくお話しを脚色
したのがあの、オリバー・ストーンだったからだ フィクションをかなり盛った脚色が凄くて いきなりアカデミー賞の脚色賞を獲得してしまったと聞き
興味を持った
自ら志願しベトナム戦争での悍ましい数々の経験を元に『プラトーン』を執筆脚本をあちこちに送りまくり その脚本が目に留まり 実力を認められた が、『プラトーン』の映画化は直ぐには実現せず
『ミッドナイトエクスプレス』の脚色の仕事がまわってきた(町山さん談)
オリバー・ストーンが グッと我慢して
我慢して やっと実現したのね
名作は後からやって来るのだ
更に 監督は数々の問題作を産み出した
アラン・パーカーだ 64年の南部を舞台にした公民権運動真っ只中の ミシシッピーで 何が起こっていたのか 『ミシシッピーバーニング』『エンゼルハート』
『ライフオブデビットゲイル』など どれも 恐ろしく戦慄しかなかった
中にはミュージカルの金字塔『フェーム』や青春映画の傑作『小さな恋のメロディ』もあるが 因みにこの2本は
最も好きな作品の中に入る

果たして 見終わって
度肝を抜かれた 異国の地で言葉も通じず
ゴミ溜めのような 刑務所に 閉じ込められ
絶望に打ちひしがれて 魂の抜け殻のように時間だけが 過ぎ挙げ句の果てに精神病院に入れられて 干からびて行く
その男を救ったのは 性欲だったというのが 余りにも生々しくリアルである

『インデペンデンスデイ』でエイリアンの空母に特攻する 威勢の良いアル中の中年男が印象的だった ランディ・クエイドの 若かりし頃 こんな問題作に出ていたのね
カテリーナ

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