映画を観ている間ずっと、一人の男性の愛する強さと一人の女性の生きる強さの事を思ってばかりだった。実話だと思って見るのだから、日めくりカウンターのようにくるくる回っていく本物の日常はこんな2時間ぐらいにはおさまるわけなくて、葛藤や孤独な時間が沢山あったんだろうなと思うと胸がいっぱいでたまらなかった。
きっとね、目が覚めるか当然不安だっただろうし、2時間もかけて通う病院への道は心配でどうしようもない時間だっただろうな。目が覚めてから、自分のことだけ記憶がなかったとしたらどこに悔しさをぶつけていいかわかんないよなぁ。
佐藤健さんの演じるピュアで誠実なひさしさんと、土屋太鳳ちゃんが演じる明るく屈託のない麻衣さんは過度じゃなく事実に限りなく忠実であろうという演者の姿勢がみえて、わたしは好きでした。
卵巣の腫瘍が脳に影響を与えてしまった難病の麻衣さんを支えるご両親とひさしさんの愛情と、麻衣さんの悔しさを乗り越えた先にあった希望にずっと泣いてしまいます。
二人を取り囲むキャストの皆さんも愛があって良かったなぁ。なんか幸せな気持ちになれる作品だった。
