ケイスケ

エンド・オブ・ステイツのケイスケのレビュー・感想・評価

エンド・オブ・ステイツ(2019年製作の映画)
3.8
面白い。前作『エンド・オブ・キングダム 』はとんでもないタカ派映画だったので驚いた記憶がありますが、このエンド・オブ・シリーズは安定感があります。てかおかしいな。今回のマイク・バニングは身体がボロボロで引退しなきゃいけないはずなのに、途中からいつも通り元気いっぱいに暴れてました。

世界を未曾有のテロ事件から救ったシークレットサービスのマイク・バニングは英雄として名を馳せ、副大統領から大統領となったトランブルからの信頼も絶大だった。しかし歴戦の負傷によって肉体がむしばまれ、近頃は引退も考えるようになっていた。そんなある日、休暇中のトランブル大統領が大量のドローンによって襲撃される事件が発生。マイクが容疑者としてFBIに拘束されてしまう。

あらすじにもありますが序盤のドローンによる爆撃シーンが非常に怖い。一作目『エンド・オブ・ホワイトハウス』の輸送機の大量殺戮シーンに見劣りしない恐ろしさ。実際にあんな兵器があるのかはさておき、これで不意打ちくらったら完全に詰みですよね。なす術も無く死んでいくSPたちは絶望感があります。

この事件のあとバニングと大統領だけ生き残ったこと、さらにバニングの口座にロシアから大金が入金されていたことにより彼が疑われることに。ここFBIが簡単に騙されすぎだし、容疑が晴れるところも大統領が「彼は私の味方だ」と言うだけで拘束を解いちゃったり雑なんです。まあそんな些細なことは中盤の大爆発シーンでどこかに吹き飛んでしまうんですが。

勿体ないのはジェイダ・ピンケット・スミス演じるトンプソン捜査官が黒幕に撃たれて途中退場してしまうことかな。結果的には黒幕の思惑通りに騙されてバニングを疑い続けるんだけど、彼女って常に事態を先回りしてめっちゃキレ物ですよね。普通こういうキャラってイヤな奴が多いんですが個人的には好きなキャラなので、バニングと和解して一緒に黒幕を追いつめて欲しかったな。

アメリカの興行収入がかなり高いことから分かるように、王道的なポップコーンムービーです。主人公が疑われて政府から逃亡する映画は何万回も繰り返されてきましたが、でもこういうシンプルなアクション映画が今の時代に求められてるのかも。本作が完結編っぽいですが、今後もマイク・バニングの大暴れが見たいですね。