氷雨水葵

エイリアン4 完全版の氷雨水葵のレビュー・感想・評価

エイリアン4 完全版(1997年製作の映画)
4.1
2022年リライト22本目

「4/26エイリアンの日」記念|ナンバリング作品ラスト

◆あらすじ
西暦2155年、囚人惑星・フューリーでドッグエイリアンを葬り、自らも溶鉱炉に沈んだリプリー(シガニー・ウィーバー)。それから200年後・・・USM(連合軍)の医療研究用宇宙船・オリガ号の研究員は、溶鉱炉に沈んだリプリーの血液からクローンを作りだそうとしていた。

そして、被験者8体目にして完全なリプリーのクローンを作り出すことに成功。リプリーの手術痕は3日ほどで消え、記憶もうっすらあるようだ。一方、クイーンも凄まじいスピードで成長し卵を産んでいた。

その後、船長エルジン(マイケル・ウィンコット)や女性技師コール(ウィノナ・ライダー)を含む、6人の乗組員を乗せた民間貨物輸送船・ベティ号がオリガ号に寄港する―――。

◆感想
ニューボーン・エイリアンが登場したときは、感想の行き場がなくてどうしようかと・・・。可愛くないんだこれが。エイリアン・クイーンを殺すとは何事か!?

今作のテーマは「復活」ということで、溶鉱炉に沈んだはずのリプリーとエイリアンが復活!!ただ、リプリーはクローンなので厳密にはリプリーじゃないんですが。4といえば、リプリーがバスケットボールと戯れているシーンが印象的ですが、CGを一切使わずゴールしてるんですね!?
また、コールがアンドロイドだと判明する瞬間も好きで、人間よりも人間らしく、人間よりも優しいという設定。演じているウィノナ・ライダーの演技も好きで、ピュアピュアアンドロイドを見事に演じきっていました!
アンドロイドと人間、どっちが人間らしいかそこらへんの倫理観みたいなのが描かれている気がします。いつまでたってもエイリアンを軍事利用しようとしか考えてないし、何回も同じことを繰り返してほんとうに愚かな生き物!

今作では水中を泳ぐエイリアンが登場します!ただ、フルCGなんですね・・・それでも違和感なく優雅に泳いでいた印象です(笑)
ただ、ニューボーンちゃんのビジュアルはいただけない。骨格から肌の色から全部が、今までの個体と違っていて、瞳が見えてる時点でもう別物よな。しかも、めっちゃ瞳で訴えかけてきて、最後宇宙空間に吸い出されていくシーンは少しだけ「ごめんね」って思ってしまった。

子どものころに観たときよりも「面白い」って思ったのは私が大人になったからか(笑)3のごシックな雰囲気とは違い、コミカルなシーンもあり、その中にもちゃんとホラーやアクション要素があって、ちゃんと''復活''の物語に仕上がっていたと思います。
今作では、ウェイランド・ユタニは吸収されているという設定なので、企業がどうとか、みたいな話はあまりなかったですね。まぁリプリーも200年前に死んでいて、大企業だったウェイランド・ユタニも無くなっててもおかしくないよな。

ジャン=ピエール・ジュネ監督のほかの作品を観たことがないのですが、ナンバリング作品を締めくくるにはいい終わり方だったと思います。
氷雨水葵

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