まりぃくりすてぃ

きみの声をとどけたいのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

きみの声をとどけたい(2017年製作の映画)
4.6
心を浄化してくれた。ありがと!!

チラシ見て、空や海の真っ青さに癒されたくて観に行った。期待通り、その色が全編にわたって大切にされてて、言霊(ことだま)も日ノ電(←江ノ電がモデル)もライトブルー。

各声優(キミコエ・オーディションに受かった若い子たちが主!)の声、どれもマイルドだから、特別感あった。アレルギーを全然起こさせなかったよ。尖った役回りのかえでちゃんの声さえもマイルド。みんな上手い!

かえでちゃんが「俺」「俺」言うのはノイズだったけどね。夕ちゃんの令嬢喋りもね。───男っぽさも、少し厭味な品格も、デフォルメせずとも普通に表現可能なのにと思った。
ピュア星人である主人公なぎさちゃんのセリフ群は、たぶんセーフ。善い子だけど善すぎない良さが鐘つきシーンとかに出てた。

そしてね、キャラ・デザ勝利! 私的には夕ちゃんの映えがナンバー1だけど、なぎさちゃんの三本線眉、支持します。
細かいいろいろも、(例えばアナログレコードジャケットのソニークラークとかが並んでるのとか)考えぬかれてた。
サーフィンのとこが変(最も使われてないファンボードの形だったり)とか、涙が滝落ちしてんのに(鼻の穴がないために)鼻水が出てないとか、夏が終わった感をサーッとした鰯雲なんかで描いてほしかったりするのに入道・綿雲系で最後まで通しちゃってるとことか、不満がないわけじゃないけど、まあいい。
「電波を私物化するな」なんてヤボも言いたくない(笑)。
合唱に泣けて泣けて、…………観おわる頃、心だけじゃなく体もポカポカしてきた。

うん、前味も、中味も、後味も良でした!
恋愛要素をウザく交ぜてこなかったの、正解。

ただね、光と陰影のリアリティーが背景画に満ちてるのに、キャラについてはそこんとこ考慮計算されてない(光源の位置とか無視。麦わら帽子に隠れてる髪にまで光沢入れたりしちゃってる)。こういうチャランポは欧米なんかでは通用しないはず。


キミコエ・オーディションに落ちちゃった子たちにも、どうか輝く未来が待ってますように。私も今日から何事も頑張ります!