よしまる

ウィッチ・アンド・ドラゴン 秘密が見える少女/秘密が見える目の少女のよしまるのレビュー・感想・評価

3.3
 別にドラゴンが主役じゃないのに、客寄せのために邦題に持ってきたばかりに期待はずれの烙印を押されるという残念な邦題アルアル。

 日本でドラゴンというとデカい翼と鋭い歯を持つ小林さんちにいるようなのを想像しがちだけれど、この映画では四つ足の大トカゲ風。でも欧米のファンタジー小説なんかだと割とこっちなんだよね。ペットみたいで可愛くて草。

 魔女の娘が主役の北欧ファンタジー映画で、この子に見つめられると自分の魂をまっすぐに見つめ直すことになり自分が恥ずかしくなってしまうという微妙な特殊能力を持っている。西洋人は日本人以上に「恥」というものにプライドを傷つけられて狼狽えるものなのだろうか。このへんのニュアンスがわからないと、どうにもしっくりこないお話。

 観終わって気づいたのだけれど、同じデンマークのスサンネビア監督作品でお馴染みのアナストーマスイェンセンか脚本だった。これまでに観た数本は当たり外れがあるものの、説明しすぎず人物描写で見せていくのがうまい人。
 本作は肝心の「見つめる」能力の部分が必ずしもうまく描けてたとは言えないけれど、行って帰るロードムービーとしては各人物魅力的でじゅうぶん面白かった。設定がありがちすぎるのと、結構ハリウッドに寄せてる感じは否めないかな。

 これから、ってところで終わるので続編に期待。ただし日本ではソフトも配信もまだの様子で、このスコアでは致し方ないところか。気長に待とう。