【リドリー・スコットさては、、、】
フリッツ・ラングの『M』リメイク。Mはドイツ語のMörder(殺人者)から取られているのだが、英語もMurderと頭文字がMなので、無事あのシーンが再現されています。
本作は『キッスで殺せ』の名カメラマン:アーネスト・ラズロの光る撮影が観られる。
特に、『ブレードランナー』でお馴染みブラッドベリービルでの死闘が非常にカッコイイ。そして、リドリー・スコットは『ブレードランナー』を撮影する際、本作を意識したに違いない。大量のマネキンの中に紛れ込む犯人の姿は、『ブレードランナー』のクライマックスそのものでした。
ラストに関しては、ラング版よりも人情に訴えるものだが、感情が揺さぶられた末に地に落とすエンディングを迎えるいかにもロージーっぽい鬼畜さがあった。
珍しく、不朽の名作のリメイク版にして傑作でした。