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いつも月夜に米の飯のろくのレビュー・感想・評価

いつも月夜に米の飯(2017年製作の映画)
3.3
メンヘラパワー全開である。

主人公は山田愛奈。母親(高橋由美子。まあ老け演技がはまること)はやっていた小料理屋を捨てて家出してしまう。残るは従業員のアサダさん(和田聰宏)。

で、二人は小料理屋を維持するために一緒に働く。いやハートフルコメディかと思うじゃん。そしたら山田のメンヘラにびっくりなのよ。

普段はぼそぼそと話す癖に急にテンションあがると大きな声。まずアサダに結婚してもいいって言うんだけど振られる。その後失踪した母、高橋が帰ってくると(普段は喋らないくせに)激高。母緒に対し怒鳴りまくる。母も茫然とするけど見ている俺も茫然。でも和田は高橋の事が好きなので山田をフォローしながらも高橋側につく。夜には高橋と和田がキスしているとこを見てしまう娘山田。熱視線。怖いっす。

山田はあてつけのように酒屋の若者とホテルでH。服着ながらベッドで横たわる山田(謎演技)。そして酒屋の若者が仕事に帰るっていうと「まってよ!」とでかい声できれ(激高二度目)、トラックのハンドルを左からぐいってする。当然交通事故。

結局和田は帰ってきた高橋と結婚するといい、ともに結婚式をあげる。その結婚式の最中にまた山田のキレ演技。「私は浅田さんと結婚したかったのよ!でてけ~」結婚式場で母娘殴り合い(激高3度目。男なのに泣いちゃうぞ和田)。

その後は和田も夜中にひっそりと家を出る(当然結婚破棄)。そこにたたずむ山田(これはホラーですか)。「いかないで!」四度目の激高。いやこんな女子と付き合ったらダメ。和田は振り払って(でもちゃっかり彼女にキスはして)別れる。

最後は高校を辞め働く山田。ああ、これで終わりとおもったらなんと就職先は和田のいる小料理屋。ストーカーですか。なのになぜか笑顔の和田。もう一回いう。ストーカーですよ。

海辺を二人で歩き山田のアップ。「また食べたい?」

怖いっす。ほんと怖いっす。こんな女子に捕まったらダメだという映画ですよ(違)。あ、でも嫌いじゃないです、この映画。新潟の食べ物もおいしそうだし。

高橋由美子が信じられない老け役。しかも上手。うーん、「南君の恋人」が好きだった自分としては複雑です。人はだれでも年を取るんだね。
ろく

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