タラコフスキー

ぼくの名前はズッキーニのタラコフスキーのレビュー・感想・評価

ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)
4.7
実はオリジナル予告を見たときから、実写でもできそうなのにあえてアニメでやるべきものなのかと疑問に思っていたのだけれど、結論から言うとこの柔らかい質感を表す為にクレイアニメ的作風にしたのは正しい選択だった。

この作品は孤児となった子供らが小さな孤児院で暮らす様子を描いたアニメだが、独特な形をした人形の中にまさに魂が宿ったように生き生きとしている彼らの姿は、外見だけだとそこまで魅力的に思えなかったのに動いていると実に愛嬌が感じられるものとなっていて、この一風変わった人物造形と雰囲気はアニメならではと感嘆した。

そして見終わった直後も彼らの織り成す話に感動しはしたのだけど、時間が経つとまた一層あの雰囲気が恋しくなってきて、時間差でこんなスルメのようにじわじわ味が深まっていくのは名作である証拠ではあるが、将来WOWOW等で放送されたら録画して保存するのは勿論のこと、もしかしたら映画の日に都合がついたらもう一回見に行ってしまうかもしれない。

でもこうした子供、特に不遇な環境で逞しく生きている姿を見て感情移入してしまうのは、やはりこんな世界に不条理に生み出されても健気な彼らに同情の念が湧くからだろうか。

ところで孤児院の仲間に白坂小梅に似た子が一人いたけど、まさか元ネタになってる可能性が微粒子レベルで存在する?