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ぼくの名前はズッキーニのmsのネタバレレビュー・内容・結末

ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

キャラデザインの愛らしさ、ひとつひとつの動きがすごく魅力的。
クレイアニメ特有の質量感とちょっとアンバランスな造形が果てしなく愛しい。
車幅ギリギリの施設の門とか超愛しい。

しかしそのキュートさと内容のギャップがすごかった。
アル中で家じゃ何もしないけどイカールにとっては唯一無二の存在である母、そんな母にもらったあだ名「ズッキーニ」を名乗り続けている健気さよ…。
養護施設に引き取られて不自由はしなくなったズッキーニだけど、その姿が、重力からは自由になったけど地上に糸で縛られてる凧の姿に重なった。

同じ施設にいる子達も、スキー教室に行ったり雪合戦ではしゃいだりする姿はしっかり幼いんだけど、それぞれが背負ってるバックグラウンドはかなりヘビーだ。
家庭がネグレクト状態だったり、親が強制退国させられてたり、犯罪者だったり、性的虐待を受けていたり、もう、こんなあどけない子たちが…と思うと、胸に迫ってくるものがある。

静かで地味で大きな事件はなにも起こらないけど、ずっと心が切なくて、じわっと気持ちに染み込んでくるような作品だった。
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