おさるのじょじへい

ぼくの名前はズッキーニのおさるのじょじへいのレビュー・感想・評価

ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)
4.2
物心がついた時には父のいない生活を送った自分には、ほんの少しだけだけどズッキーニたちの気持ちが理解できるため、とても胸の痛む内容でした。とは言え、彼らの苦しみは自分とは比べ物にならないと思うと、本当に胸が張り裂けそうで…。

児童虐待の報道が連日のようにされている昨今、今作の事案は決してファンタジーではないと痛感。実話をもとにした『この道は母へとつづく』に内容が似ていましたが、実写より生々しさは半減されるものの、アニメで表現されても涙は止まりませんでした。

随分と時間をかけたのだろうと容易に想像できるほど、細々としたところまでストップモーションで演出されていることに感嘆でした。登場人物たちの表情も豊かに表現されていたので、涙を誘った要因はそれにもあると思います。
ストーリー性、アニメの技術面でも秀逸な作品でした。このテイストでポップで陽気なストーリーもみて見たいなぁ。