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夜は短し歩けよ乙女のKEYのレビュー・感想・評価

夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)
3.7
「君は外堀通りを埋めているのが好きだよね〜」
(グサリ

はい。最近映画の主人公と高確率で重なる僕ですどうも。

ずっと気になってたアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』を滑り込みで観て来ました〜!!アニメ映画があまりレイトショーで上映しないのってどこの県も一緒なんでしょうか?安くないから『レゴバットマン』はスルー、今作はどうしても観たかったから我慢できずに19時からの上映を観賞。19時って…もうほぼほぼレイトショーじゃん!

【ナカメ作戦】とは。
ナるべく
カノジョの
メに止まる作戦である。

「それってストーカーじゃねーか!」

そう今作は、全編主人公の〝先輩〟がヒロインの〝黒髪の乙女〟を追って追って追いまくるストーカー映画なのだーーー‼︎‼︎

そんなナカメ作戦なんかを考えながら、乙女を追いかける先輩。果たして先輩果は想いを伝えることができるのか!?
というのが今作のストーリー。

今作が面白いのが〝時間〟の描写である。追っても追っても追いつけない先輩。劇中「黒髪の乙女」は、まるで物語の主役であるかの様に、語り口調で心を語り好きなことを好きなだけやり続けるのだ。そしてふと時計を観ると、周りの老人よりもずっと遅く回っている。いや、むしろ彼女の時間は通常通り進んでいるが、老人の時間は明らかに通常より速いスピードで進んでいるのだ。

よく僕の周りの先輩方は、「20代なんてあっという間」と言うが、僕もそう思う。今までは好きなことをやっているとあっという間に時間が過ぎ、きつい時だけ遅く感じていた。
しかし今作では、写る時計はどれも老人の物ばかりで、そして時間が早く進んでいるのだ。これは、過去への後悔、後ろ向きな気持ちを表現しているのだろう。
時間は遅くはならない。しかし過去への後悔から時間を意識しだし、時間を意識しだすと早く感じてしまうのだ。

一方、先輩の時計は写らない。彼は後ろ向きな気持ちもあると同時に、彼女をずっと追い続けているからだったのだ。

「たった一夜で、好きになるって案外ちょろいな笑」と思った方。実は今作、小説では一年の物語で、春夏秋冬の季節ごとの四章で描かれているらしいのです。
だから今作でも、実は春夏秋冬が一夜の出来事であるかの様に描いているだけで、実は一年過ぎているのでは無いかなーっと。
(あんな可愛い女の子が一夜で、落ちるわけがないもんね)

声優に関しては、黒髪の乙女の花澤香菜さんも、先輩の星野源さんもかなりのハマリ役‼︎
星野源さんとか今回の役は逃げ恥と一緒でやりやすかったんじゃないかな〜。
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