フッカー

夜は短し歩けよ乙女のフッカーのレビュー・感想・評価

夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)
3.3
荒唐無稽の異世界絵本
見せつけられるは頭の中と幸せの中

最初に言っておこう!!
森見登美彦が好きである!「太陽の塔 四畳半神話体系 有頂天家族 恋文の技術 ペンギンハイウェイ きつねのはなし etc」
勿論この「夜は短し歩けよ乙女」は読んだ。結果原作はエンタメ的に一番好きな作品となった!!!

なので期待度ましまし。原作と映画の違いなどはうるさく言うまい。むしろかなり忠実に作られていた。時間すべてを使いきり表現されたこの世界。でもそんなに良くなかった。

目まぐるしく変化する極才色の世界。
凄く綺麗だった。
のだけれども新鮮さを感じなかった。
これが個人的に残念なところ。
敢えて「四畳半」と地続きの世界を描いているため仕方がないが、既視感を拭えなかった。
妄想の表現とか。

「ここをもっと楽しみたい!!」
と思っている内に次のシーンへ行ってしまう、いと口惜し。

このコロコロと変化するというこの作品の魅力を、「あぁまだ待って」と思ってしまったのが大きいなあ。

温度差と現実感と道徳と阿呆をごっちゃまぜにして、あれよあれよと進む愉快な夜。
豪華な世界を次々に見せつけられて、もっとわくわくしたかったなあ。

結局映画を見る前に原作読んだのが行けなかったのかな。そりゃ新鮮さはないよね笑

兎にも角にも、樋口師匠が出てくればニヤニヤするし、古本市の神を見るとやっぱり笑うし、緋鯉を抱えて闊歩するシーンとか大分好きだわ。
結局笑顔になれる作品。

満足感などは大分人によって違いそう。
心理的な移り変わりを楽しんだ「四畳半」に対し、これは「この世界観 空想世界を楽しんで!」といったところ。

阿呆ワールドへようこそ!阿呆こそ世を楽しむ秘訣なり!
まとまりのない文章になったなあ、これは阿呆ではなくアホですわ笑