MARUKO

メアリと魔女の花のMARUKOのネタバレレビュー・内容・結末

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

誰もが一度は使えたらなと夢見る魔法。魔力が全くない普通の女の子が主人公で、一味違う世界観。美しい情景は一見の価値あり。ただ個人的にはジブリ再来かと期待したが、これからに期待といったところ

端的に言うと、前半もうちょい後半GOOD。ポスターや宣伝から漂うジブリ臭に、自然と期待が高まっていた今作。比較対象にするのは違うのはわかっているが、どうしても比較せざるを得ない。自分の思うジブリの良さは、キャラクターの感情表現。セリフはシャープで無駄がなく、表情や目線で伝える。今作は説明くさいセリフが目立った印象。メアリが喋らなくても分かることを1人で喋る。そういうキャラクターなのかもしれないが、まるで解説しているみたいな時が結構あった。
ピーターとメアリはいつそんなに仲良くなったのか。転校してきた設定は必要か。なぜおばさんのことにきたのか。ストーリーのところどころ気になるところもあり。森、大学、家。同じ画角が多く、限られた範囲で展開されてるように見えてしまい、せっかくの世界観が狭く感じたのも勿体無く感じた。(ピーターを助けに行く時くらい、別の入り口とかから入ってみるとか)メアリの表情の振り切り方も物足りなく感じ、声優の迫真の声にもかかわらず表情は思いの外落ち着いているところがあった。(千尋は最高だった)。
風景の描写やデザインは、とても素敵で美しくて色鮮やかだった。校長室でのやり取りだったり、おばさんの昔の家の刺繍にあえて触れなかったり、オシャレだなーと思う点もあってよかった。後半の迫力も満点で満足感があり、誰もが楽しめると思う。
いいと思った点、悪いと思った点がはっきりしていた。細かい点で改めてジブリの完成度の高さを感じると共に、ジブリの良さを引き継ぐ今作を作ったスタジオポノックの次回作以降に期待する。
MARUKO

MARUKO