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メアリと魔女の花のniwajunのレビュー・感想・評価

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)
4.0
けっこう…いやかなり面白い!?
元ジブリスタッフで送る今作はジブリへのオマージュ満載な良作です。
魔法を題材にしてるのに魔法を否定するメッセージも個人的に好きです。


世界の雰囲気としては「耳をすませば」内の空想世界「イヴァラード」や「ハウルの動く城」なんか好きな人にはハマると思います。
また随所に「似てる」シーンがちりばめられており、ジブリを卒業したと思ってる大人の皆さんも楽しめる作品です。エンドロールではスペシャルサンクスでジブリのあの方々の名前が出ておりもはやジブリ公認でしょう。

クライマックスあっさりしてましたが伝えたいメッセージは伝え切れたと思うので満足です。

個人的には最後に残された「夜間飛行の花」の作中での使われ方が好きです。カタルシスを得る為ならその使い方はしないと思うんですが、作品としても「魔法には頼らない」ってメッセージを重視した結果だと思います。ぼくの中では高評価なラストとなりました。


今作の「魔法」とは?
子供への洗脳です。そして遺伝子組み換えや原子力など人の力を遥かに超える科学などの比喩では無いでしょうか。
なのでこの作品、魔法に憧れるような描写があんまり無いんですよね。これはあえて狙っているのだと思います。

魔法使いは魔法に使われるのでは無く魔法を使いこなさなければならないのでしょう。
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