ゆき

いぬやしきのゆきのレビュー・感想・評価

いぬやしき(2018年製作の映画)
3.9
ヒーローはじじい、高校生は史上最悪の残虐殺人犯に。

家族の中にも会社にも居場所のない犬屋敷。そんな彼に末期がんによる余命宣告までもが襲いかかる。虚無感に溢れながらも迷い犬を手放すため訪れた公園で謎の事故に巻き込まれ、彼は変わった。そしてその現場に居合わせた高校生も人生を変えるのであった。

生きがいに通じる感情は二通り、正義感と憎悪。
自分はどっちに転がるんだろう。
世間的には死んでいる程度であるふたりの存在価値。目の死に方といい表情の動かなさは圧巻の佐藤健と生きがいを見失っている初老の憲さんが対照的に生き返っていく感じとてもよかった。アニメファンの方には賛否両論のキャスティングかもしれないけれど。

奥浩哉の原作マンガは異次元で人間を描くから好き。それを叶えてくれる監督。映像のインパクトが想像を遥かに超えてくる。たまりません。

ただもう少しだけ、獅子神にも希望の光を…当てて欲しかった。母を想う時の感情ダダ漏れる獅子神が唯一の救いだったから。