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いぬやしきのoldmanSEヨKのレビュー・感想・評価

いぬやしき(2018年製作の映画)
3.6
【ネタバレなし】原作&アニメ鑑賞済み。
映画の尺に見事に再構築されて、本当に良くまとまっていたと思います。この作り方の編集は凄い!上手いです!

もし自分が、この物語を勧めるとしたら、この映画でしょうか。
それくらい圧縮の完成度が高いです。

元々、原作での人物描写はあまり深くなくて、一般的なイメージとしての定型に留まっている…という個人的にはそういう印象です。(GANTZでも同じように思いました)

なので、原作の様々なエピソードを削ぎ落とした分、洗練されたストーリーに昇華されたように感じます。

おそらく、一番描きたかったのって、見た目冴えないジジイが実は未知のハイテクマシーンで、同じ機能を持ったイケメン高校生と、新宿のビル群で壮絶なバトルをするという、描写(絵)じゃないかなーと。
そういう意味では、この映像化こそが一番作りたかった絵なんじゃないかと…まぁ、あくまで個人的な憶測なんですが。

観る前は、高校生の獅子神を佐藤健?って感じだったんですが、やっぱ演技力の凄さで、映画が始まると完全に忘れてしまったし(原作の獅子神より、更に深い感情を演じていたように感じます)、いくら映画ではそんなに出番がない役と言っても、二階堂ふみだと全て食っちゃうんじゃないかなぁ〜という危惧も、そこはちゃんと抑えてそれなりに、でもしっかりと泣かせてくれたのは、やっぱサスガ!でした。
ノリさんも、自分の持つ原作のイメージとは違ってたんですが(もっとヨボヨボのジジイ)コント臭さも微塵もなく、犬屋敷壱郎そのものでした。

獅子神の闇落ちも、原作やアニメよりもシンプルで完結になった分、説得力は強くなったように思います。
原作だと、なぜか最初から闇落ちしてたし。

気になったのは、ネットの一昔前の2ch的なところは、ツイッターに変更しても良かったんじゃないかなぁ…。
(原作、アニメと意図的にパラレルに差異を出す演出として)

映画オリジナルのエンディングも良かったです。
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