これは自分の好みにかなり合ってた。観応えあった。
出て来る人間、みんなダメダメで誰にも感情移入できない。ただそこにこそホワイトトラッシュのリアルがある、と。ま、そういう風に撮ってるんだけどね。
正直自分みたいな表層的な道徳感が抜けない人間にとっては、不愉快で不可解な振る舞いが連続するんだけど、行きつくとこまで行って観終わった後、妙な爽快感が残る。たぶんそれは、マーゴット・ロビーとアリソン・ジャニーの妥協ない演技のお陰なんだろうけど。ポール・ウォルター・ハウザーのショーン役の怪演は語り継がれるべきものだけど、最後に流れた本人の方がもっとヤバそうだった(^^;
実話ベースとフィクションで一見して全く違うジャンルに見えるけど、『スリー・ビルボード』とはいろいろと共通点があると思う。
また、事実とフィクションの境界線を作り手がうまく操る感覚で言えば「FAKE」に通じるものもあるかな。どちらにしても好き。