Johnny54

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのJohnny54のレビュー・感想・評価

5.0
かのナンシー・ケリガン殴打事件に至る顛末を、ハーディング本人の協力によって映像化。ただし、スタンスとしてはあくまで「本作で描かれることが真実」としては描いておらず、それぞれの言い分が食い違ってることを中立的に描写しているので伝記物な感じは全くないです。冒頭から関係者のモノローグを挿入するドキュメンタリー風な作風は編集がキレキレなんで実に爽快。たまに我々鑑賞者に向かって問いかける「第四の壁突破系」の演出も効果的で、真実がどこにあるのかをあえて曖昧にしてます。
思えば、自身のSEXテープが流出したりといったイメージからも、常に偏執的悪役イメージがつきまとっていたハーディング。本作の全てが真実とは思いませんが、気の毒な生い立ちなのは事実なのでしょう。その原因を作った母親役のアリソン・ジャニーの恐ろしい演技は映画史に残るヒールになるのでは。初夏にオススメの一作。