ChikaYoshimoto

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのChikaYoshimotoのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

何年か前に気になるなぁと思ったまま見ないままだった映画。
構成がとても良かったと思う。
登場人物へのインタビュー形式で、作品の中で演じながらカメラ目線でこちらに話しかけてくるのが、ゴダールかなんかの映画を思い出した。関係ないけど、フリーバッグもそういえばそうだ。実話に基づいているからというのもあるけれど、その語り口でよりリアルに人物に寄れる。
あとスクエアの画面。それだけでなんか良い。不思議。
人による捉え方の違い。絶対に交わることのないのに、結局一緒にいるしかない親子、恋人、友人。離れればいいのにそうできなくて、そのうちお互いにめちゃくちゃになってしまう。ここに出てくるメインキャラクターはみんな、◯◯してほしいっていう感情を相手に向けているなと思った。褒めてほしい、こんなふうに接してほしい、愛してほしい。欠乏しているものをただ欲しいと思うだけなのに。
そして本質を理解しようとしない人たち。
映画を観ている者だけに最終的に本質が見える。最後の最後まで、人に愛されたいと、固執し続ける姿が良い。
ChikaYoshimoto

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