ペジオ

アニー・イン・ザ・ターミナルのペジオのレビュー・感想・評価

2.0
ミンナ・イチ・ド・トリタガル(ダメだ、センスねえ…。)

「箱庭ノワール」というか、「街を支配する一人のボスがいて、その足下で蠢く一癖も二癖もある犯罪者たちの群像劇」みたいな
そもそも現実と隔絶された世界観なので、社会性とか時代性とかは最初から無いのだが(それはそれで別に構わない。)、そうすると問われてくるのが「脚本」と「映像」という、観客にとって真っ先に情報として入ってくる映画の一番「ガワ」の部分
それって要は純粋な「映画的センス」な訳で…露骨にセンスの有る無しがバレるハードルの高いジャンルなのに、よくみんな手を出すなあと思う
まあ上手くいったらカッコいいし、撮りたがる気持ちわからなくはないが…
やっぱこのハードルを超えてきたタランティーノやガイ・リッチーへの憧れがそうさせるのだろうか?(実は彼らの映画はこの手の映画とはジャンルから違うのだけど。後輩たちにそんな勘違いをさせたのはハッキリと彼らの責任だと思う。)

伏線がほぼ全て台詞だったり、その回収も「…で?」っていう感じになるのは、要は脚本がまあまあよろしくないのだろう(このジャンルの作品では別に珍しい訳でもないが。)
ネオンに照らされた歓楽街みたいな映像はそれ自体はダサカッコよくないこともないのだが、この話を余計に「どうでもいい話」と思わせてしまう「現実感の無さ」を増長させてた

まあなんか無邪気な感じもするので嫌いじゃない
マーゴット・ロビーをこういう使い方したいってのも正直わかる
そりゃタランティーノも新作に抜擢する訳だよ(良い脚してるし。)
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