ピーターのお父さんをパイにして食べてしまった極悪人、マクレガー。いや農夫としては畑を荒らす害獣を退治して美味しくいただいただけですが…
このマクレガーさんの甥っ子をヴィランに据え、ウィンダミアの野生動物を守るべく我らがピーター・ラビットが敢然と立ち向かうアクション・ヒーロー映画。
…と、思ってたんだけど、マクレガーさんは一方的に悪なわけではなく、仲良しのビアを取られそうになったピーターが暴走、全面戦争へ…という展開だった。マクレガーさんをただの意地悪な動物嫌いにしなかったことでバランスのとれた娯楽映画になったと思う。
ピーターたちが特別なウサギだってことを躊躇なく受け入れたマクレガーさん、お客様が欲しいものをぴたりと言い当てられるマクレガーさんは、悪役どころか少年のように無垢な心の持ち主なのでは…
暴走しがちなピーターと抑え役のベンジャミンのコンビ、キャラは違うけど息のあった三姉妹、要所で登場するイクメン雄鶏、隠れるのが苦手なアナグマ等々個性的な動物たちが上を下への大騒ぎ。ひっくり返るほど笑ったあとで最後はホロリとさせる、王道のスラップスティック・コメディである。