るる

ピーターラビットのるるのネタバレレビュー・内容・結末

ピーターラビット(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

伝記映画『ミス・ポター』を見てから見られたので、良かったかも。安心してベツモノとして楽しめたという意味で。

ヒロインの名前、ビアトリクス・ポターを思わせる名前ビアと、あのイラスト…作品のガチファンや作者の遺族は大丈夫…? 怒らない…?とは思ってしまったけど。

なんとなくね、これ、アメリカ人が思う、イギリス人のシニカルさ、ブラックさでは?、という描写に感じて、大丈夫か? とヒヤヒヤとはしましたね…どのシーンだっけ、階級社会だから、というセリフとか。イギリス製の映画ならあえて言わない台詞だろうな…と『パディントン』を頭の片隅に思い浮かべながら思ったなあ。

たぶん、下地には、原住民と開拓民の争い、移民との更なる争い、和解、といった、ある種の定型は意識してるんだろうな、と。茶色に茶色のジャケット、は、茶色の肌に茶色のジャケット、という意味に取ったので…うん。

しかし、なんだろ、トムとジェリーのような、往年のドタバタコメディアニメをCGで実写化、という印象で、めっちゃ笑えたし、楽しかったよ。個人的に、ちょうどいい映画だった。

『パディントン2』といい、かつてアニメでしか見られなかった、成立しなかったような荒唐無稽な表現を実写で違和感なくやっている…! 非実在の動物相手にあれだけ演じられる俳優もすげえ…と。しみじみ感動。

彼女はウサギたちを擬人化してる、というセリフ、なんでジャケットを着てるんだ!?というセリフ、これはおとぎ話ではないので…というナレーション、ウサギが爆弾のスイッチ押したりするわけないでしょ!?と言うセリフ、これは僕の妄想なのか!?ウサギが喋るなんて!?というセリフ、君の心の声だよというセリフ、

そして気持ちが通じ合った男女が見た彼ら、ウサギがウインクした? なんでもできるさ…

いやー、これあんまり見たことがない、メルヘン、ファンタジーのリアリティラインの処理の仕方だなと思ったな?
ビアはウサギを見て擬人化して夢想して絵を描いてた、マグレガーは彼女の絵を見ることで"害獣"である彼らを擬人化して見るようになった、ビアとマグレガー、それぞれ違う夢・幻覚・心の声を見て聞いていたふたり、
しかし、気持ちが通じ合い、いつしか同じものを見るように…
ふたり以外の目には彼らはジャケットなんか着てない、ただのウサギにしか見えないのかも、と思わせる…これは、うまいわ。
あのスピードで、こんなややこしい設定、物語の処理をするかね。感心。

そうだ、ブラックベリー、アレルギー食品を無理やり食べさせるのは本当にヤベエことだから真似するなよ、という注意、もう一言言ってくれても、という気はしたかな。怒らないでね、って第四の壁を破って言うくらいなら…真似しちゃダメよ、の一言があっても…うん。高圧電流で吹っ飛ばすのとアレルギー食品を食わせて殺すのとじゃ、後者の方が遥かに手軽で身近でありふれてる危険だからな…なんて。

とはいえ、ハロッズに勤めるドーナル・グリーソン、似合いすぎ…!と思ったし。彼はほんと、虐められる役が似合うし、スターウォーズのハックス将軍を経て、加虐性も垣間見せるけど被虐が似合ってしまうという、理想のドーナル・グリーソンを見られた気分よ…

終末論者?の雄鶏、最高だったなあ、めちゃくちゃ笑った。その後、育児する雄鶏を描くあたりにも苦笑…イクメン描写、『Mr.インクレディブル・ファミリー』といい、流行なの?

そうそう、サントラが良かったねえ。rather be のカバーを聞けるとは…良かったですよ。

エンドロールのスペシャルサンクスにハロッズの名前があったことに笑っちゃった。しかしたまたま一緒に見に行った友人がハロッズを知らなかったのでチョット困った。あの名前の店は実在します、はい。

しかし、字幕で見たのに、エンドロール後の謎の日本人客向けサービス、僕の私のうさぎフォトスナップ・タイムには苦笑してしまったな…いま、ここまでしないと洋画に客が入らないの!? とショックだったけど、まあこの作品だから、多くの子供に見せたい気持ちはわからんでもなし、ギリギリ許せたかな…余韻はぶち壊しだったけどな!!

なんともなあ。。