ユースケ

ピーターラビットのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ピーターラビット(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

【ポゼッション】、【マウス・オブ・マッドネス】、【イベント・ホライゾン】の怪優サム・ニールを心臓発作に追い込み、【スター・ウォーズ/最後のジェダイ】でヘタレキャラとして覚醒したハックス将軍ことドーナル?グリーソンを高圧電流でぶっ飛ばす青いジャケットを着た害獣。

ビアトリクス・ポターの児童書【ピーターラビット 】の実写映画化は、イギリスの湖水地方を舞台に、元気いっぱいでいたずら好きのウサギのピーターが、心優しい画家のビア(ローズ・バーン)や潔癖症で動物嫌いのマクレガー(ドーナル?グリーソン)と繰り広げるキュートでロマンティックな物語…ではなく、土地の利権をめぐる人間と動物のハードコアな殺し合いを描き、モフモフで可愛いピーターラビットのイメージをぶち壊した動物パニック映画。

畳み掛ける天丼ギャグをはじめ、動物が衣装を着ている事にツッコミを入れるメタギャグやブラックベリーでアナフィラシキーショックを引き起こさせる不謹慎ギャグ(【ザ・ロック】のニコラス・ケイジを思わせる自己注射薬エピペンを太ももに打ち込むシーンは必見)など、みどころ盛り沢山。
第四の壁を破って不謹慎なブラックベリーネタを観客に謝罪するシーンも、肋骨を折る事に喜びを感じるカトンテール(デイジー・リドリー)のキャラクターも、ウサギが害獣としか思えなくなった状態でペットのウサギの写真を流すエンドロール後の悪意あるサービスもたまりません。
登場するキャラクターがほとんどキチガイの本作において、原作者ビアトリクス・ポターをモデルにしたと思われるビアが一番のキチガイだった点も要チェック。通じ合っていると思っていた彼女とウサギの会話が彼女の妄想の産物だったとわかるクライマックスには戦慄が走りました。

ちなみに、日本語吹替版でウサギたちがGメン歩きをキメるシーンのバックで流れるFort Minorの【Remember The Name】をピーターラビットver.にアレンジして歌い上げているのはSOUL'd OUTのDiggy-MO'。ウェカピポ最高。