すっげえミニマル戦場サスペンス。登場人物はわずか3人(死体は除く)、米軍スナイパーとスポッターにイラク軍スナイパーだけ。しかもスナイパーは冒頭で撃たれてほぼリタイア、そのうえ敵はスコープ映像と声だけ。つまりほとんどスポッター兵士一人と姿なき敵との心理劇!
ミリタリー関連のディティールに手抜きはなく、90分の短尺とは言え、緊迫感が途切れず飽きさせないのはスゴイ。少々敵の狙撃兵がスゴ過ぎるってぇ部分はあるが、最後の打ち合いから、再度叩き落とすエンディングまでは目が離せない。スコープの向こうで笑うヤツの口元が見えるようだった。
ひとつだけ違和感があったのが、アイザックの持つ観測スコープを字幕で「双眼鏡」と表記していること。”双”じゃねーし、重要なプロップでもあるわけだし、これは普通に「スコープ」でよかろうよ。
メーカーロゴのトップがAMAZON-STUDIOだったのには、びっくりでまた納得。NETFLIXもそうだし、旧来の映画会社主導ではなく、こういうビッグバジェットではないがスパイスの利いたコンテンツって、これから増えるんだろうな。