ナツミオ

ザ・ウォールのナツミオのレビュー・感想・評価

ザ・ウォール(2017年製作の映画)
3.5
WOWOW録画鑑賞

見えない敵-スナイパー-の罠にはまる2人の米兵たちの苦闘を描く戦争サスペンスB級作品。

2017年米作品
監督 ダグ・リーマン
(代表作 『ジェーソン・ボーン』シリーズ、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』、『Mr.&Mrs.スミス』、『バリー・シール/アメリカをはめた男』)
脚本 ドウェイン・オーレル
出演 アーロン・テイラー=ジョンソン ジョン・シナ ライト・ナクリ

2007年イラク戦争終盤
イラクの砂漠地帯、石油パイプ・ライン建設現場の偵察に派遣された2人の米兵偵察チーム。
そこでは狙撃され全滅した護衛の米兵、建設技師たちの死体が。
22時間周囲の状況を確認したスナイパー・マシューズ(シナ)と観測員アイザック(テイラー=ジョンソン)は、狙撃された現場を調べに行ったマシューズが、ある違和感を感じる。
それは撃たれた死体は全て頭部を狙撃されていた。
危険を感じたマシューズだが、遠方に潜む敵狙撃兵に撃たれてしまい、助けに近づいたアイザックも負傷し辛うじて粗末な低いレンガ積みの壁に退避する。
無線連絡で味方にヘリコプターでの救出依頼をするアイザックだが、無線の通信相手が実は敵狙撃兵である事に気付く・・・

敵の顔は一切見えず、出てくるのは声のみ。出演は2人の米兵のみ。

一切敵スナイパーの姿が見えない恐怖と、短距離無線で話しかけてくる敵とアイザックの会話。

着弾から音がするまでの情報と撃たれた角度などから、敵の距離や方向を計算するシーンは、リアリティある。
しかも2人が狙撃された時に、無線機や水筒を正確に狙撃した敵の優秀さ。
会話の中で、敵スナイパーが元学校教師で校舎ごと破壊され教え子たちを殺されたと判る。

無駄話の様な敵兵との無線通話も実はある目的があった・・・

アクション作品が多いリーマン監督だが、本作ではアクション・シーンはほぼ無い。
恐ろしい敵に狙われた兵士の恐怖を感じる作品。

観終わった後に、何故か「食虫植物」を連想した。
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